「星座の気持ち」

“さそり座の女”の理由
その昔、美川憲一氏の「さそり座の女」という歌がヒットしました。
1972年発売というかなり昔ですが、たぶん、多くの人がご存知の曲かと思われます。
女性の、ドロドロした情念的な愛を歌った曲。
この歌が「ふたご座の女」とか「みずがめ座の女」という、どちらかというとクールで情念にとらわれない傾向を持つ軽やかな風の星座でなく、
深い重みがあり、一点集中型、持続傾向のある「さそり座」としたところに、作詞家は占星学に造詣のある方なのではないかと感じてしまいます(笑)
ちなみに、太陽星座がさそり座でなくても、ほか天体がさそり座やさそり座と関連のある8ハウスにあったりすると、当然のことながらさそり座のエネルギー傾向は増します。
その逆も然りで、太陽星座がさそり座でも、ほか天体がエレメントの異なる星座に集中していれば、さほどさそり座の質は顕著ではありません。
(追記:余談ですが美川憲一氏は、本能をあらわす月がさそり座に位置)
さそり座という質が持つ、情念深さ、愛着の深さ、執着、根深さ・・・。
なぜさそり座はそれらをあらわす星座なのか。
今回はさそり座のエネルギーの秘密に迫ってみましょう。
(※さそり座の人が、という意味ではなく、さそり座という星座のエネルギー、質についてのお話です。)
さそり座の代表的な質は、「I transform ~私は変容する~」です。
古い自分が死んで新しい自分に生まれ変わる。
ここでいう変容というのは全く新しく生まれ変わることですから、別人に生まれ変わっていくこと、を示します。
ある意味、ありのままの自分に満足せず、大きく変容していくのです。
では、何をもって変容していくかというと
「深く関わる人間関係によって自分が新しく生まれ変わっていく」
あるいは「自分がそれと一体化するほど深くのめりこむ何かを通じて」です。
「あなた色にどっぷり染まる」「はまり役となる」とでもいいますでしょうか。
そして、深く関わる人あるいは対象によって人生までもが変わることです。
特定の人あるいは特定の対象と深く関わることによって自分を変えていく。
たとえばこれが仕事、研究、趣味であれば、その分野のスペシャリストになる可能性を秘めています。
文字通り「はまり役」となります。
そしてもしこのエネルギーを人間関係に注いだ場合、一途で献身的な愛情となります。
さそり座のエネルギーは愛情においても「究極」を潜在的に求めているようです。
さて、さそり座のエネルギーが未成熟のとき、その「究極」を求めるエネルギーは「特定の相手への必要以上に執着」という形であらわれることが少なくありません。
それは「相手あってこその自分」と思うからです。
潜在的には「相手がなくては自分は生まれ変わることができない」と思っているかもしれません。
だからこそ自分が生まれ変わるために、特定の相手に執着します。
なんとしても変容が完了するまでは手放したくないのです。さそり座の執着はここから来ていることが多いようです。
さて、潜在的には自らの変容を求めているからこその執着なのですが顕在意識では気づいていないため、ひたすら特定の相手への執着で、苦しい切羽詰った感情となるかもしれません。
けれど、必要以上に執着している時点で「自分は自分だけでは何か足りない、欠けている。相手に欠乏を埋めてもらいたい」という不足感をあらわしているのです。
そういった時は不思議なもので、まるで鏡の法則のようにますます自分自身の欠乏を感じるような関係を選択してしまいます。
例としてあげますと「このままの自分では愛されない」と思ってしまうような安定しない相手や不毛な関係を選択してしまうなどなど。
ゆえに、さそり座のエネルギーが未成熟のときは恋愛あるいはパートナーシップにおいて時に渇望、絶望、不足感を感じるかもしれません。(※再度注意ですが、さそり座の人が、という意味ではなく、さそり座という星座のエネルギーについてのお話です。)
さそり座の絶望は果てしなく深いものです。
さそり座の支配星は冥界(黄泉の国)の王プルートの名前を持つ冥王星です。
そのエネルギーが破壊的な方向にいくと、時に幸せを選択しないという隠れた復讐の形になるかもしれません。
けれど、オールオアナッシングをあらわすさそり座のエネルギーは絶望の底に落ちるところまで落ちたとき、V字回復のごとく不死鳥のように蘇るのです。
いくら外に求めても、求める愛を得られないと悟った時、ようやくさそり座の未成熟のエネルギーは折り返し地点を迎えます。
反対側の星座のおうし座が「自分の欠けている部分を補おうとするために外に求めるのではなく“そのままの自分に満足しなさい”」と影響を及ぼしてくるからです。
おうし座はカラーセラピーでいえばコーラルカラーであらわされることがあります。コーラルの色彩言語に「愛の智恵。ありのままの自分を愛する智恵」というものがあります。
不思議なことに、さそり座が「そのままの自分」を受け入れたとき、自足したときに、ようやく求めてやまなかった本当の愛に出会います。「このままの私が愛される」心底の安心感です。
いえ、もしかしたら愛はすでにあったのかもしれませんが、わざわざ難しい道「この方法でなければ」という強いこだわりに囚われていて受け取ろうとしなかっただけなのです。
そして、さそり座がそのままの自分に満足した時、あれほど強烈に深かった執着は昇華され、極端さは減り、平均的になります。
だって、求めていたものは外ではなく自分の中にあったのですから。
この感覚は、決して抽象論ではなく実際に絶望の淵から這い上がった際に備わる感覚です。不死鳥は「外ではなく、自分の内側に力はある」感覚を備えて生まれ変わってくるのです。
進化したさそり座のエネルギーは関係性において無限大です。
自足したエネルギー「そのままの自分を愛する」在り方は、まるで円のように、欠けていません。
だからこそ人間関係で円と円の関係で、無限大となっていくのです。
★補足:さそり座の支配星の冥王星について
「冥王星~あなたの中のプロジェクトX~」